自然に 頑固に・・・を目指して
友達から以前、プレゼントしてもらっていた本です。
「ルリユール」とはフランス語で「もう一度つなげる」という意味。(本文から)
特に職人が手作業で作る、工芸品としての装丁や技術のこと。(デジタル大辞泉)
この本では主人公の少女の目を通して路地裏の工房を囲む風景や工房内の装丁という作業に必要な道具や材料が丁寧に描かれています。
一見「ぐちゃぐちゃ」(本文から)に見える何代にもわたって使い込まれた道具、紙、糸等が何と温かく感じられることか。
作者いせひでこさんの言葉。
「旅の途中の独りの絵描きを強く惹きつけたのは、「書物」という文化を未来に向けてつなげようとする、最後のアルチザン(手職人)の強烈な矜持と情熱だった。」
「手職人」・・・羨ましい言葉です。
日本にも、減少しつつも手職人さんは大勢います。
私も「手職人」に少しでも近づきたい。
工房にある糸や糸車、織り機に向かい合う時間を今年はもっと増やしたい。
そんなことを思わせてくれた本でした。